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人生いろいろ

仕事を去る日が着々と近づいています。こっちの病院で働き始めて早3年。何とかいろんな手を使って働けるようにここまで粘ってきましたが、法律には勝てません。OPTが来月初めに切れてしまうので、働けなくなります。病院にもすでに辞表を出しました。スタッフも、7-8人くらいしかそのことを知らないのですが、いちいちビザの事を説明するのが正直面倒です。一斉にみんなを集めて説明できたらどんなに楽か、、。でも、みんな寂しがってくれているのでとてもありがたいです。

昨日は仕事帰りにみんなで飲みに行ったのですが、仕事中には話せない色々な爆弾話が聞けるのでちょっと嬉しかったりもします。仕事場ではみんな活き活き働いていますが、それぞれ家ではいろんな問題を抱えていて衝撃が大きかった。いつも仲良くさせてもらっているチャージナースは今は旦那さんと別居中で、子供も高校留年やアル中の問題を抱えていたりして、かなり波乱です。他にもよく一緒に仕事するナースHは旦那さんと別居中で、しかも子供をだんなさんに取られて、週何日かだけしか子供に会えなかったり。私は私でグリーンカードが取れず、学校も決まらず、立ち往生中だし。
みんなそれぞれ悩みや問題を抱えながら生きているんだなーって実感させられました。

昨日受け持った患者は53歳のアル中で極度の貧血で来たんだけど(どこから出血していたのかは不明。)輸血した次の日にはピンピンして、元気になったとたん「家に帰りたい!!」って大騒ぎ。医者もあきれて「どうせ家に帰ってまた酒飲むんだろう、、、」って。面白いことに、その患者はタバコはやめられたのに、酒はやめられない。旦那さんは酒はほとんど飲まないのに、タバコがやめられない。そういう心理ってどうなんでしょう??

結局その患者はAMA(Against Medical Advice)という書類にサインして自主退院。こういう場合はすべての入院費を患者が負担しなければいけません。もともと保険を持っていないので関係ないのかもしれないけど。日本にはAMAという制度がないので(ないよね?)何としてでも患者を引きとめようとします。引き止められなかったら医療者側に責任が問われると思うのですが、こっちでは「患者が帰りたければ帰ればいいじゃん。関係ないよ」って感じ。二言目には「America is Free country」という。
FreeはFreeだけど、なんか意味を履き違えているような気がする。その患者を支える家族の負担は?患者だけの意思を尊重してばかりで周りを考えない。医療者はそれなりのリスクとできる限りのアドバイスをして病気を治すよう病院にいるように説得すべきじゃないのかな??言った所で聞かない方がほとんどだけど。

そんなことを色々感じながら働いてます。

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人が悩んでいる横でぐっすり睡眠中。でっかくなりました。
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起きてると思えばこんなすまし顔。手なんて組んじゃって。のんきなものです。

by orangenurse | 2010-04-27 04:49 | アメリカ生活